山の歳時記 秋も深まるオレゴン州へ






 10月某日 「用事はまとめて」

山で暮らす、私たち夫婦のモットーは「一石二鳥」ならぬ、「一石五鳥」。山を降りる時はできるだけ、用事はまとめやることにしている。

と、言うことで、ジェイの法廷、お医者さん、そして、その他諸々の用をまとめ、さらに、ちょっぴり北まで、オレゴン州まで足を伸ばし、観光、観劇と秋を楽しんだ。






ちょっぴりと言っても隣のオレゴン州往復で、3泊し、なんだかんだと走行距離は1200キロ。アメリカ大陸の「ちょっと」の距離はこんなものかな。





10月某日 「小旅行1日目 潮のにおいのする町」 

色々な用事を済ませ、カリフォルニアとオレゴン州界にある小さな海辺の町、クレセント・シティーで最初の一泊をした。この町は特になんの変哲もなく、どちらかと言うと貧しい町、アメリカでも最高レベルの凶悪犯を収容するペリカン・ベイ刑務所があるくらい。





リゾート地ではなく、日本の道の駅、のような町で、アメリカ大陸の西海岸、国道101号線を北に走る時に、途中休憩し、泊まるところ。国道101号はメキシコからワシントン州まで太平洋沿岸、約3000キロ続いている道である。 








「モーテル」

小旅行、一泊目は、クレセント・シティーのモーテルに宿をとった。モーテルと日本語でいうと、どうも如何わしい印象があるが、アメリカでは車で旅行する人たちのための宿で、幹線道路沿いにたくさんある簡素なホテルを指す。その多くは2、3階建てで、駐車場も有り、簡易キッチンがついているところも多い。大体がコンチネンタル・ブレックファスト付き。(ペイストリー、飲み物、果物、ヨーグルトなど)部屋はゆったりとしていて、冷蔵庫、電子レンジ完備、ジャグジー付きバスタブもあったので、ゆっくりお湯に浸かり、疲れを癒すことができた。

朝食などの選択肢も質も期待できないので、 私たちは、果物など食べ物を少し持ち込んだ。

アメリカンな旅の始まり♪

野生の大鹿保護区も途中通り抜ける



10月某日 小旅行2日目 「宿で朝から…」

この日は朝、約300キロ、四時間のドライブで次の目的地、クレーター湖を目指し出発。少し早めに起きて、持参した電気炊飯器で早速ご飯を炊いた。



我が家は山の中、オフグリッド生活で、電気はソーラーエネルギーで賄っているため、特に電化製品で電気の消費量が多いものはできるだけ使わないように心がけている。ただし、今回のような車の旅では 炊飯器は 大活躍する。今回も米と炊飯器、海苔、鰹節、醤油、ゴマ、などを持参。あ、それからお味噌も!



途中、クレーター湖から地下浸透してきているという渓谷にたちよった。


























日本のように、コンビニには、甘い菓子パンやサンドイッチはあるけれど、ジェイは肉類を食べないし、だいたい、美味しくないし、レストランもあまり期待できないので、手作りに限る。

小腹が空いた時などちょっとおむすびがあるととても助かるし、嬉しい。

それに、出先で不自由な環境で食事の準備はなぜか楽しい! 







酢飯を作り、家から煮てきた、おいなりさん用の揚げに酢飯を詰める。半分は普通のおむすびに。残った酢飯はお弁当箱にいれて、海苔とちぎって、上にアボカドのスライスをのせた。アボカド重完成!お湯を沸かし、水筒にいれて、食べる時にお味噌と顆粒の出し、わかめをいれてお味噌汁もしっかり詰めて。


10月某日小旅行「全米一深い湖」 






朝7時半、お弁当もできたところで、出発。目指すはクレーター・レイク Crater Lake、オレゴン州南部にあるこの湖は全米で一番深い湖(597m)と言われている。この湖の水は雨、雪どけからなり、注ぎ込む川もなく、蒸発と地下浸透のみで250年に一度の割合で水が入れ替わっている。



車で湖を一周し、見晴らしのいいところでお弁当を広げようと車からでた。10月、やはり寒くて、人がいないのはいいけれど、とても外でお弁当を広げることもできず、狭い車の中で食べた。

おむすびとお味噌汁という簡単なお弁当でお腹と心がほっこり。











10月某日 「誕生日カード」

10月も終わりにちかい、日本に住む姉の誕生日が近いと言うことを思い出す。


 



すぐ上の姉はハロウィーンの日が誕生日 (10月31日)。Happy Halloween Birthday なんて書いてあるカードが売っているのは、さすがカード文化のあるアメリカ。

ほんとスペシャルな日に生まれた人。せっかくなので、クレーター・レイクにあった、小さな郵便局で投函!その証拠写真もパチリ。 



インフォメーションセンター、お土産屋さん、郵便局 全部ここに




普段はめっきりカードや手紙をスネール・メールで出すことがなくなった。

e-mail電子メール に対して、郵便はsnail mailスネールメールと最近は言います
=ゆっくりカタツムリメール

旅行にでると、絵葉書を買いたくなり、遠方の友人、家族に絵ハガキを書きたくなる私。




紅葉も終わりに近く、ハラハラと葉っぱが待っていた。まt、それも美し。

 



10月某日 小旅行3日目 「行動範囲が同じ人」



今回の目的地、アシュランドで偶然、ばったり、カリフォルニアの同じ街の同業者、弁護士夫婦に会う。「また???」と、かなり驚いた。なぜなら、この前この夫婦にばったりと会ったのは、プラハの街角だったから。住んでいる街では会うことはないのに、出先で会うなんて、奇遇というか、行動範囲が同じというか。




オレゴン州、アシュランドは大学の街。南オレゴン大学のキャンパスと、オレゴン・シェイクスピア・フェスティバルを開催していることで国際的に知る人ぞしる街。シェイクスピアものだけを開催している訳ではなく、年間を通し、様々な劇、ミュージカル、イベントが催されている。

今回は、シェイクスピアの「オセロ」と世界初公開という、 “The Way the Mountain Moved”1850年のアメリカの歴史の一片を物語った劇を楽しんだ。






のんびり、散歩、食事、そして観劇。
贅沢に秋を堪能。





カリフォルニアでは見られない「赤」







ため息がでます。自然はどうやってこのような色を作り出すのでしょう。
カサカサと葉っぱの上をあるくのは、子どもの頃を思い出す。




秋にたくさん触れ、秋とたわむれ
楽しい数日間だった
また、くる日まで さようなら、秋



Ethel 靴屋さんの看板娘








 






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